https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190629/k10011974681000.html

G20大阪サミットは、「閉会セッション」で首脳宣言を採択し、閉幕します。その後、安倍総理大臣が議長として記者会見し、
2日間の討議の成果などを発表することにしています。

G20大阪サミットは2日目の29日、午前中、女性の活躍推進の首脳特別イベントと、世界的な格差への対処などを
テーマにしたセッションが開かれました。

そして、午後、気候変動や環境などをテーマにした最後のセッションで討議が行われたあと、最後の日程となる「閉会セッション」が開かれました。

そして、首脳宣言となる「大阪宣言」が採択され、議長の安倍総理大臣と、来年のG20サミットの議長国・サウジアラビアの
ムハンマド皇太子がそれぞれあいさつしG20大阪サミットは閉幕しました。

このあと、議長を務める安倍総理大臣が記者会見し、2日間の討議の成果などを発表することにしています。

貿易や温暖化対策をめぐり各国の主張が対立する中、討議の結果を踏まえてG20の結束を示すメッセージを打ち出せるのか注目されます。

一方、安倍総理大臣は29日夕方から、大阪市内のホテルでロシアのプーチン大統領との日ロ首脳会談に臨み、
北方領土問題を含む平和条約交渉などについて意見を交わすことにしています。


首相「力強いメッセージ 発出できた」

安倍総理大臣は、閉会セッションで「閣僚会合を含むあらゆる準備を努力を重ね、きょう大阪宣言を採択することを喜ばしく思う。
グローバル化による、急速な変化への不安や不満による対立が強調される中、国際社会が団結して、課題に立ち向かい、
力強いメッセージを発出することができた」と述べました。

そのうえで、「とりわけ、自由、公正、無差別な、貿易体制の維持発展について、合意できる共通点を見いだし、
データの潜在力を最大限活用するための国際的なルール作りを進めるべく、信頼性に基づく自由なデータ流通を共有し、
海洋プラスチックごみ対策のビジョンに合意し、そして女性のエンパワーメントについてもモメンタムを高めることができた。
去年のブエノスアイレス首脳宣言を踏まえ、さらに踏み込んだ主要な合意ができたことは、国際社会に改めてG20の結束を示せた」と述べました。


サウジ ムハンマド皇太子 来年のサミットへ抱負

来年のG20サミットの議長国となるサウジアラビアのムハンマド皇太子は、「われわれの包括的かつ共通の利益に向けて
さまざまな挑戦が必要になっている。公正な経済や若者の能力開発、中小企業の発展などが課題だ。各国がさまざまな協力を進め
繁栄を実現するため強い決意で臨む」と来年のサミットにむけた抱負を述べました。