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 欧州航空機大手エアバスがこのほど、風に応じて主翼の先端を上下に動かせる小型スケール機を開発した。
着想源となったのはアホウドリが飛ぶ様子だ。

この「アルバトロスワン」はA321型機を基にした機体。
炭素繊維やガラス繊維で強化されたポリマーから作られており、翼端には半空力弾性ヒンジを搭載している。
翼端は風に反応して曲がったり開いたりして、空気抵抗を低減し乱気流の影響を抑える。

開発は海鳥のアホウドリからヒントを得た。
アホウドリは風の強い日には翼をほとんど動かさずに何時間も飛び続けることができる。

エアバスの技術者、トム・ウィルソン氏は「ヒンジを搭載した翼端というコンセプトは新しいものではない」と指摘。
軍用機は空母の収容能力を増やす目的で同様の翼端を活用していると話す。
ただ、飛行中に上下に自在に動く翼端を試す航空機はアルバトロスワンが初めてで、その可動部分は翼の長さの最大3分の1に及ぶという。

現時点ではアルバトロスワンはまだ試験段階。1年8カ月の開発プログラムを経て、今年2月に初めて飛行試験を行った。
エアバスは引き続き、飛行中に翼端のロックを外して2つの飛行モードの遷移を調べる実験を行う予定。

エアバスは7月、ワシやタカなどの猛禽(もうきん)類に着想を得たコンセプト機も公表していた。
また、この2年間は一部の旅客機に小型の「リブレット」を装着。
サメ肌を模したざらざらの表面構造を胴体や主翼に取り付けることで、高速巡航中の抵抗を低減させる取り組みを進めている。

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