2023年春の北陸新幹線敦賀開業に伴い、敦賀で新幹線と在来線の乗り換えが生じることについて、福井新聞社は7月の参院選期間中、福井県内の有権者に電話世論調査を行った。対策として53・8%が「福井と大阪、名古屋を結ぶ特急存続」を望むと回答。「福井と大阪を結ぶ快速を走らせる」の19・2%を合わせると、乗り換え回避を求める回答は7割超となった。「乗り換えはやむを得ない」は18・1%にとどまった。

 男女とも「特急存続」が5割を超過。ただ、男性は次に「やむを得ない」との回答が23・9%と多かったのに対し、女性の次点は「快速を走らせる」の21・1%で、女性に乗り換え回避を求める傾向が強かった。

 年代別でみると、どの年代も「特急存続」が4割以上を占め、特に30代と50代では6割を超えた。「やむを得ない」は10、20代で27・6%となったものの、そのほかの年代はいずれも1割台だった。

 地域別では、嶺北一円で「特急存続」が5割以上となり、特に敦賀から遠い「あわら市・坂井市」で68・9%に上った。逆に、敦賀が最寄りとなる嶺南では28・8%で地域差が浮き彫りとなった。

 JRは敦賀開業後、並行在来線となるJR北陸線金沢―敦賀間の特急運行を取りやめる方針で、大阪、名古屋方面との行き来が特急一本でできなくなる。乗り換え回避のためのフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入を国が断念したため、県や鯖江市は特急存続などを国やJRに要望している。県会の一部には、敦賀まで乗り入れている新快速を福井まで延伸するよう求める声もある。

 調査は7月14〜16日の3日間に実施。805人から回答を得た。

2019年8月22日 午前7時00分 福井新聞
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/918314
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