1日、千葉県館山市の住宅で3歳の娘の首を絞めて殺害したとして逮捕された両親が、調べに対し、「借金で生活が困難になり、無理心中を図って娘を殺害したが、自分たちは死ぬことができなかった」などと供述していることが警察への取材で分かりました。

1日、千葉県館山市の住宅で、君津市の羽山有依ちゃん(3)が殺害されているのが見つかり、父親で警備員の羽山和宏容疑者(51)と、母親の有布子容疑者(40)が、有依ちゃんの首を絞めて殺害した疑いで逮捕されました。

現場の住宅は和宏容疑者の実家で、ふだんは空き家になっていて、和宏容疑者は1日未明、1キロほど離れた公衆電話から「娘の首を絞めて殺してしまった」などと警察に通報していました。

警察の調べに対し、2人はいずれも容疑を認めたうえで、「借金で生活が困難になり、家族で死のうと思った。無理心中を図って娘を殺害したが、自分たちは死ぬことができなかった」などと供述しているということです。

警察は事件に至るまでのいきさつを詳しく調べています。

「すっかり姿を見なくなった」
和宏容疑者の実家近くに住む60歳の男性は「和宏容疑者は10年ほど前まで母親と妻、10代ぐらいの娘と4人暮らしだったが、母親が亡くなってからみんなで家を出て、この5年はすっかり姿を見なくなった」と話していました。
「仕事続かず勤め先転々と」
和宏容疑者の実家近くに住む76歳の女性は「結婚して、奥さんとも仲よく、いつも一緒に犬の散歩をしていた。ただ、仕事は続かずスーパーや旅館など勤め先が転々としていた。母親が亡くなり、みんなで実家を出て行ってからは、ここ数年全く姿を見ず、幼い娘の存在も知らなかった。とても驚いています」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191002/k10012108311000.html