https://www.bbc.com/japanese/50077956

トランプ氏、トルコのシリア進攻は「我々の国境」の問題ではないと
2019/10/17

アメリカのドナルド・トランプ大統領は16日、トルコとシリアの問題が起きているのは「我々の国境ではない」と述べ、シリア進攻に関与しない姿勢を強調した。過激派「イスラム国」(IS)掃討で重要な役割を果た、アメリカに協力していたクルド人については「天使でもない」と述べた。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、アメリカは「警察ではない。もうみんな帰国する時間だ」と述べ、トルコによるクルド人攻撃の「青信号」に等しいと批判されている米軍撤退の正当性を主張した。

自分たちの命を失うべきではない

複数報道によると、トルコによるシリア進攻についてトランプ氏は、「我々の問題ではない」と述べたとされる。実際にトランプ氏は、「トルコとシリアは国境で問題を抱えている。我々の国境ではない。我々がそのせいで命を失うべきではない」と述べた。

「米兵はあの地域から撤退した。米兵は絶対に安全だ。(トルコとシリアが)問題を解決しなくてはならない。戦わないでも解決できるかもしれない。我々は状況を注視し、交渉し、トルコに正しいことをさせようとしている。我々はとにかく戦争を止めさせたいから」

クルド人は「天使」ではない

トランプ氏はさらに、クルド人は「天使」ではないとも述べた。
「(クルド人は)我々と一緒に戦った。一緒に戦うためたくさんの金をクルド人に提供した。それは構わない。クルド人は我々と一緒に戦った時はよくやった。我々抜きの戦いでは、それほどでもなかった」

「愚かなことはするな」

トランプ氏は記者団に対し、トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領に対し、軍事作戦の「青信号」を出したわけではないと主張。エルドアン氏との電話会談後に、同氏宛に「非常に説得力のある書簡」を作成したと強調した。

この後、トルコがシリア進攻を開始した9日付の書簡の内容が明らかになった。ホワイトハウスが内容を認めた書簡の中で、トランプ氏はエルドアン氏に対し、「タフガイの真似はするな。馬鹿な真似はするな!」と書いている。
「あなたは数千人の虐殺の責任を負いたくはないだろうし、こちらもトルコ経済の破壊の責任は負いたくない。でもそうする」と書いた。

共和党も軍撤退に反対
(リンク先に続きあり)

https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/E227/production/_109259875_tv057341874.jpg