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カタルーニャ州独立を掲げる政党、スペイン首相支持へ
2019年11月26日

スペイン北東部カタルーニャ州の独立を掲げる政党「カタルーニャ共和主義左翼(ERC)」の党員投票が25日あり、独立への協議を進めることを条件に、今月新たに発足した政権を支持することが決まった。

投票でERC党員は、「事前協議でスペイン政府と政治的紛争に取り組むことに合意しない限り、ペドロ・サンチェス氏の首相就任を認めない」という案への賛否を投じた。
その結果、ERC党員の約95%が賛成に集中した。
合意には、独立投票や、服役中のERC指導者たちの恩赦をめぐる話し合いを含む、期限なしの協議の開催などを条件づけている。

連立政権樹立を模索

スペインは今月10日、4年間で4回目、今年だけでも2回目となる総選挙を開いた。
サンチェス首相率いる中道左派の社会労働党は議席を減らし、カタルーニャ州の独立に強硬姿勢を示す極右政党ボックスが議席を倍増して躍進した。

社会労働党は現在、反資本主義を掲げる政党ポデモスとの連立政権の樹立を探っているが、社会労働党とポデモスを合わせても155議席で、過半数の176議席には届かない。
サンチェス氏はERCの13議席と、他の左派やバスク地方の政党の議席を加えることで、政権を維持したい考えだ。
こうした中、ERCは今回の決定により、社会労働党に対して大きな影響力をもち得る。カタルーニャ州のメディアは、ERCがサンチェス社会労働党と協議を始めると伝えている。

ERC関係者は、「もし(社会労働党が)我々に何か望むのであれば、彼らは動きを見せる必要がある。もし動かないなら、我々は当然、支持しない」とロイター通信に述べた。
ただ、社会労働党はカタルーニャ州で住民投票を開くことに強く反対。カタルーニャ州もバスク地方もスペインの一部との立場を崩していない。

党首は服役中
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