京浜急行電鉄の原田一之社長は12日、横浜市西区の京急グループ本社で開かれた神奈川政経懇話会の12月定例会で講演した。「地域と共に歩んだ120年」と題して創業からの歴史をひもときつつ、東京都内から横浜駅近くに本社を移転した意義を強調した。

 原田社長は京急の前身となる京浜電気鉄道と湘南電気鉄道が横浜で結節し、三浦半島に至る鉄道網を獲得した経緯を紹介。その上で、横浜駅が沿線で最も乗降客数が多い駅だと指摘し、「京急グループにとって横浜は中心となる場所」との認識を示した。

 今後については、横浜と品川、羽田空港の3地区を成長戦略の核と位置付け、再開発などの事業展開を加速させる構想を披露した。また、羽田空港につながる路線で10月に加算運賃を引き下げた理由を「建設にかかった費用の8割を回収した上での判断」と強調。JR東日本が計画する新アクセス線とのシェア争奪戦をにらんだ「対抗策」との見方を否定した。

 講演の冒頭には、9月に京急線神奈川新町駅近くの踏切で起きた衝突事故に言及し「深くおわび申し上げる」と陳謝。安全対策の強化を推し進めると述べた。定例会には約100人が参加した。

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12/14(土) 18:00配信  カナロコ
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