神奈川県の横須賀基地を拠点とするアメリカ海軍のイージス艦が16日、台湾海峡を通過しました。アメリカとしては、台湾の蔡英文総統の再選を受けて、圧力を強めると懸念される中国をけん制するねらいがあるものとみられ、中国はこうした動きに反発しています。

アメリカ海軍第7艦隊によりますと、神奈川県の横須賀基地を拠点とするイージス艦「シャイロー」が、現地時間の16日、台湾海峡を通過したとNHKの取材に対し明らかにしました。

通過の理由について「アメリカが、自由で開かれたインド・太平洋に関与する姿勢を示すものだ」と説明しています。

アメリカとしては、台湾の蔡英文総統が今月再選されたことを受け、蔡政権へ圧力を強めることが懸念される中国に対し、けん制するねらいがあるものとみられます。

アメリカ軍の艦艇が台湾海峡を通過したことについて、中国外務省の耿爽報道官は、17日の記者会見で「台湾問題は、中国の主権と領土の保全に関わる米中関係の最も重要で敏感な問題だ」としたうえで、「アメリカには、台湾問題を慎重かつ適切に処理し、米中関係や台湾海峡の安定を損ねないよう求める」と述べ、反発しました。

アメリカ海軍の艦艇は去年1月以降、台湾海峡を定期的に通過していて、今回は去年11月以来となります。

‪NHKニュース ‬2020年1月17日 20時16分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200117/k10012249831000.html
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