「県都に百貨店がないと衰退する」「特別な日に行くような場所がほしい」。そごう徳島店(徳島市)が8月末に閉店した後のアミコビル利活用策について、徳島新聞「あなたとともに〜こちら特報班」は、公式LINE(ライン)登録者に意見を聞いた。45%が後継となる商業施設を求める一方、文化施設を望む人も25%いた。徳島駅前の活性化策には、駐車場の無料化や値下げを挙げる人が多かった。

 登録者539人のうち、91人から回答があった。内訳は「商業施設」41人、「その他」27人、「文化施設」23人だった。

 「商業施設」の理由としては▽百貨店は街のシンボルだから▽高級品やブランド品を買う場所がいる▽百貨店には量販店やネット通販では得られない商品やサービスがある▽駅前の商業施設は車での移動が難しい高齢者や学生らに必要―などがあった。

 徳島市南末広町の女性会社員(50)は「地下に高速・路線バスの乗降場を設けて、地上を百貨店にすれば買い物をしやすい」。三好市池田町で飲食店を経営する50代男性は「無料駐車場を備えた郊外店に対抗するため、最初の数時間を駐車無料にしてはどうか。アミコビル周辺を散策する人も増えるはず」と提言した。

 「その他」と回答した人は「商業施設だけでは駄目だということをそごうが実証した」(徳島市国府町の72歳無職男性)、「イベント用のスペースをたくさん設ければ人が集まり、趣味のつながりも広がる」(徳島市の女子大学生)といった見解を示した。

 「文化施設」に関しては「交通の利便性の良さを強みに県外客を呼び込める」「子どもからお年寄りまで幅広く利用できる」といった意見があった。

 徳島市八万町の女性会社員(45)は「市文化センター跡地を巡る県市の協議が進まないのであれば、アミコビルにホールを造ってほしい」と訴えた。

 「徳島駅前の活性化には何が必要か」との問いには、26%が「駐車場の無料化や値下げ、拡張」を求めた。

 「中心市街地活性化のために市に期待すること」としては「アミコビルへのテナント・企業誘致の支援」「県市協調による駅前周辺の開発やイベントの推進」などの回答が寄せられた。

 石井町の女性会社員(40)は「問題を市だけに押し付けず、知事や市町村長、国会議員がワンチームになって考えるべきだ。政治的な対立を深めるのではなく、徳島を良くするとの信念で取り組んでほしい」と注文を付けた。

 徳島新聞のLINEアンケート 1月28〜30日、そごう徳島店が撤退した後のアミコビルに何を望むかを質問した。「百貨店などの商業施設」「文化施設(市の新ホールを含む)」「その他(具体的に何か)」から選んでもらい、理由も聞いた。「徳島駅前活性化に何が必要か」と「そのために市に何を期待するか」についても尋ねた。

2/9(日) 9:42配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200209-03321083-tokushimav-l36