海上保安庁は10日、東京・小笠原諸島の西之島を9日に上空から観測した結果を明らかにした。噴火や溶岩の海への流入が継続し、噴煙は高さ約千メートルに達していた。海保は引き続き付近の船舶に注意を呼び掛けている。

観測に当たった海保機には西之島に詳しい東京工業大火山流体研究センターの野上健治教授が同乗。野上教授は「溶岩流のため面積が北側に拡大している。マグマ供給は衰えておらず、しばらくは現状の活動が続く。その後小規模な爆発的噴火に移行する可能性がある」との分析結果を示した。

海保によると、溶岩の海への流入ルートは複数あり、今回新たに見つかった場所もあった。島の西側から北側を経て東側までの岸で、海水が黄緑色に変色しているのも確認した。

https://www.sankei.com/affairs/news/200310/afr2003100049-n1.html