24日に感染が判明した公立館林厚生病院の60歳代の男性医師は前橋市在住だった。市は25日に記者会見を開き、医師が自宅でも感染対策を徹底させていたため、同市内に濃厚接触者はいないと発表した。

 医師は妻と2人暮らし。市の発表によると、感染者の治療にあたるようになってからは自宅でもマスクを着け、1日5回の体温測定も続けていた。妻と会話する際は2メートル以上の距離を置き、歩く場所も重ならないよう注意し、食事の時間もずらしていたという。

 市は妻の健康状態の観察を行うものの、医師が通勤に自家用車を使っていたことも踏まえ、妻を含めて市内に医師の濃厚接触者はいないと判断した。前橋市保健所の矢沢和人所長は「医師も家族も知識があり、感染予防を図っていた。市民は動揺せずに日常生活を送ってほしい」と話している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200325-OYT1T50243/