政府は3日、自然災害や感染症が発生した際の治療拠点となる「病院船」建造に向け、令和2年度補正予算案に調査費7千万円を盛り込む方向で調整に入った。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、与野党から導入を求める声が強まり、本格検討に入る。

病院船導入をめぐっては、超党派「病院船・災害時多目的支援船建造推進議連」(会長・衛藤征士郎元防衛庁長官)が先月11日に要望書を武田良太防災担当相に提出し、厚生労働、防衛、国土交通各省と内閣府が中心となって検討を進めてきた。
議連は令和5年春までに500床のベッドを備え、人員1000人を収容できる長距離フェリー並みの病院船2隻を竣工(しゅんこう)させたい考え。

費用は1隻250億円を見込んでいる。
衛藤氏ら議連幹部は6日に安倍晋三首相と官邸で会い、病院船の設計費の予算化などを求める方針だ。
病院船は平成23年の東日本大震災をきっかけに政府内で一時検討されたが、コスト面で課題が多く実現に至らなかった。

https://www.sankei.com/life/news/200403/lif2004030121-n1.html