「命」の白い花文字 尼崎脱線15年 犠牲者悼み線路沿いの農地に

JR福知山線脱線事故の現場近くの畑に浮かび上がった「命」の文字=兵庫県尼崎市で2020年4月10日午後2時57分、北村隆夫撮影
 2005年4月に乗客106人と運転士が亡くなったJR福知山線脱線事故から25日で15年となるのを前に、事故現場に近い兵庫県尼崎市の線路沿いの農地に10日、大根の白い花で描いた「命」の文字が浮かび上がった。

 近くに住む農家の松本三千男さん(84)が犠牲者を慰霊しようと、09年から続けている。約1900平方メートルの畑に19年10月に種をまき、手入れしてきた。この日は事故で長女を亡くした藤崎光子さん(80)らも参加し、仕上げの草刈りをした。

 松本さんは新型コロナウイルスが感染拡大していることに触れ「命を大事にしないといけないのは同じ。畑を見て考えてほしい」。藤崎さんは「事故関連のイベントが軒並み中止になったが、これだけでも参加しようと思った」と話した。

 付近には松本さんに共感し、不動産業の萩本啓文さん(66)が同様に花で「生」の文字をかたどった畑もある。【中村清雅】

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4/11(土) 13:17配信毎日新聞