新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて、警察が関係都府県からの協力要請に基づいて繁華街を中心にパトロールを強化している。外出自粛や休業の要請には罰則はなく、直接の取り締まりはできないため、街に出ている人たちに警察官が「声かけ」をするなどの対応をとっている。

 「こんばんは。外出自粛の要請が出ていますよ。ご協力をお願いします」

 東京・歌舞伎町。マスクを着けた制服姿の警察官3人が声をかけると、5人ほどの若者のグループは「はいはい」とだけ言って立ち去った。

 居酒屋の時短営業やキャバレーの休業要請が決まった10日、全国有数の歓楽街は、金曜の夜にもかかわらず人影がまばらだった。すでに休業している店も多く、普段より少し暗い街を巡回した。

 緊急事態宣言が出されてから、警視庁は歌舞伎町に加え、銀座や新橋といった繁華街を主な対象に警戒を強めている。休業中の飲食店や施設を狙う窃盗事件やトラブルなどの増加を想定して、未然に防いだり迅速に対応したりするためだ。外出を注意するよう通報されることも多いというが、同庁幹部は「あくまで自粛への協力を求めるのが原則。強制するような言い方にならないよう現場の警察官に指導している」と話す。

4/12(日) 16:30配信
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