新型コロナウイルス対応をめぐって、吉村洋文大阪府知事と松井一郎大阪市長の“維新コンビ”の露出が目立つ。

しかし、ツートップの暴走に現場は大混乱だ。

 先月の3連休直前に吉村知事が発表した「大阪・兵庫間の往来自粛」は、
兵庫県知事との事前調整がなかったうえ、根拠とした厚労省資料も「誤読」だっとことが指摘された。

 松井市長が14日に記者会見で突然発表した十三市民病院を酸素吸入などが必要な中等症の「コロナ専門病院」にする決定も混乱を引き起こした。
病院の部長や市の保健局にすら知らされておらず、報道で知った関係者は大パニックだった。現在入院している約130人の患者は転院を強いられるという。

防護服の代替として集めた雨がっぱも注目されたが、美談だけではない。

「松井市長はいきなり、記者会見で雨がっぱの寄付を呼びかけました。約30万着が市役所の1階を埋め尽くしています。いろんな種類の雨がっぱが届いて、
管理する職員は大わらわです。だいたい、雨がっぱは世の中で不足しているわけではない。必要な分を買えばいい」(市関係者)

在阪ジャーナリストの吉富有治氏は言う。

「吉村知事と松井市長は見せ方がとてもうまく、支持率も上がっている。パッとしない安倍首相と比べて光って見えます。しかし、
サボっているとは言いませんが、
十三病院や雨がっぱなど打ち出した政策の中身をきちんと精査する必要があります」(吉富有治氏)

 パフォーマンスにダマされてはいけない。
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