「あなたのスポーツは、面白いですか」や「スポーツは、ライバルがいるから、面白い。」のキャッチコピーで1990年にデビューした三菱 GTO。ワイド・アンド・ローのスタイルに、ハイパワーなV6エンジンを搭載し、四輪を駆動させる三菱 GTOは、最新デバイスを多く搭載し、バブル期の勢いを感じる三菱のフラッグシップスポーツカーだ。

■走りを極め日本初を搭載したスポーツカー 三菱 GTO

1990年にデビューした三菱 GTOは、低く構えたミッドシップスポーツカーのようなスタイリングと四輪駆動・四輪操舵のシステムを身につけ、前後重量配分45:55を実現。フロントには、V6 3000ccエンジンを搭載し、自然吸気エンジンとツインターボエンジンの2種類をラインナップし、ツインターボエンジンは当時の自主規制いっぱいの280馬力を発生していた。

日本車として初めて、4ポットアルミ製 異径対向ピストンブレーキキャリパー、ドイツのゲトラグ社製マニュアルトランスミッション、高張力鋼製ドライブシャフトを採用。また、ツインターボモデルには、アクティブエグゾーストシステムや可変リアスポイラー・アクティブエアロシステムも装着。先進的なデバイスを数多く搭載していることからも、日本の景気の良さを感じられる。

2001年の生産終了までに大きな改良が4度も行われ、小規模の改良を含めると毎年のように何らかの進化が行われていた。また、各都道府県へパトカーとして配備され、現在でもイベントなどでお披露目されている。

■レースでも活躍!OEM供給までしていた!

三菱 GTOはダッジにOEM供給をしており、北米ではダッジ ステレスとして販売。海外モデルには前輪駆動と四輪駆動の2種類を展開していたことも特徴で、ツインターボエンジンの出力は325馬力を絞り出し、6ポットの対向ブレーキキャリパーを備える。中でも、ツインターボエンジンに四輪駆動を組み合わせたモデルは、ドラッグレースのベース車両としても使われるほどであった。

モータースポーツにおいては、1991年から1996年まで参戦していたN1耐久選手権で、日産 スカイラインGT-Rと互角のレースを繰り広げ、モータースポーツを賑わせたこともある。

約10年にわたり三菱のフラッグシップスポーツモデルのポジションを務めていたものの、後継車種にバトンを渡すことなく1世代で幕を閉じることとなったバブル期を象徴するスポーツカーと言えるだろう。

■スペックや価格

◇全長×全幅×全高:4,555mm×1,840mm×1,285mm

◇エンジン:V6 3000cc DOHC ツインターボ 6G72型

◇最高出力:280馬力(日本仕様・ツインターボ)

◇最大トルク:42.5kgm(日本仕様・ツインターボ)

◇最高速度:254km/h(日本仕様・ツインターボ)

◇トランスミッション:5速MT/4速AT/6速MT(後期ツインターボ)

◇駆動方式:四輪駆動

◇価格:398万5000円

※スペックや価格は1990年式ツインターボモデル

2020/04/29
https://autoc-one.jp/mitsubishi/gto/special-5007055/

GTO
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