[ニューデリー 2日 ロイター] - インドは2日、中国のネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)(0700.HK)の人気戦闘ゲーム「プレーヤーアンノウンズ・バトルグラウンズ(PUBG)」など、新たに118のモバイルアプリ使用を禁止すると発表した。国境を巡る中国との衝突を発端に中国のテクノロジー企業への圧力を高めている。

118のアプリは大半が中国企業のもの。中国のインターネット検索最大手、百度(バイドゥ)(BIDU.O)のアプリやスマートフォンメーカー小米集団(シャオミ)(1810.HK)のシェアセーブなども禁止対象に含まれている。

インド電子・情報技術省は声明で「アプリはデータを不正に収集・共有しており、個人データやユーザー情報が漏洩している。インドの国家安全保障に大きな脅威となり得る」と指摘。インドの主権と一体性に損害を与えるとした。

騰訊控股はコメントを控えた。ニューデリーの中国大使館からすぐにコメントは得られなかった。

インド政府高官は前日、ヒマラヤ山脈地帯の係争地を中国が侵略しているとの理由で4カ所に軍を送り込んだと述べた。

核武装国であるインドと中国は6月、国境係争地域で軍事衝突を繰り広げ、インド側に20人の死者が出た。それ以降、両国の緊張は高まっている。

6月の衝突以降、インドは国内のインターネット市場を独占する中国企業を標的にしている。まずは北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」など59のアプリを禁止した。

https://jp.reuters.com/article/india-china-apps-idJPKBN25T2R5