0001首都圏の虎 ★
2020/11/21(土) 11:41:19.91ID:+uQn5hQv9■未然に防げた
女性は高校卒業を控えた3学期の初日、事故に巻き込まれた。父親は、2人が死傷する甚大な被害にもかかわらず無罪とした一審判決を受け止めることができなかったという。「誰も悪くないなら、なぜ人が死んだり、大けがをしたりするのか。前向きに生きようとする中、無罪判決により、もう一度事故に遭ったような思いだった」
父親は、何らかの手だてが取られていれば「未然に防げた事故」だったと考える。一審の公判で被告の家族や検察側は、被告が事故前に物損事故を複数回起こしたり、めまいの症状などから家族が運転しないよう注意したりしていたと明らかにした。「事故の加害者になる恐れだけでなく、被告自らも事故で傷つくこともある。同居の家族らにそういう思いはあったのか」と、運転をやめさせなかった家族に対して疑念を抱く。
■1年半後に進学
被告側は家族の意向などで、一審で無罪主張をしていた弁護人を変更し、控訴審で「被告に一定の責任がある」として、有罪判決を求める方針に転換した。これに対し、「最初から有罪を主張してくれていたら、ここまでの苦痛を味わうことはなかった。やるせなく理不尽な無罪判決は、娘が一番悔しかったはず」と唇をかむ。
女性は一命を取り留めたものの、7カ月もの入院を余儀なくされた。卒業後は美容専門学校に進学が決まっていたが、断念した。しかし、女性は「美容師になり、自分の店を持つ」という中学時代からの夢をかなえるため、1年半後に通信制の専門学校に進んだ。
美容室でのアルバイトも始めた。けがで体の可動域が限られるなどの後遺症を抱えながら、一歩ずつ前に進む。父親は「美容師は立ち仕事でハード。娘の体を考えたら心配だし、他の仕事に就いた方がいいのかもしれない。それでも、夢は娘の精神的な支え。応援したい」と見守っている。
父親は、高齢者の免許更新制度や交通網の在り方の見直しも強く望む。車社会の群馬県では、車のない生活は不便かもしれないが「事故で奪われる命には代えられない」。歩道の整備や公共交通の充実など交通弱者の支援拡充を訴える。
判決公判への思いは一つだ。「同じような事故を防ぐためにも有罪を前提に、できるだけ刑を重くしてほしい。事故の被害者に終わりはないのだから」
メモ
事故は2018年1月9日朝に発生。当時85歳だった被告が乗用車を運転中、自転車で登校中の市立前橋高1年だった女子生徒=当時(16)=と同校3年だった女性をはね、女子生徒は死亡、女性は一時重体となった。20年3月、一審前橋地裁判決は「(事故前に陥った意識障害の)予見可能性は認められない」と無罪を言い渡した。検察側が控訴し、被告側は控訴審で一転して有罪を主張している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b007bf28f9782f25216bc7bf320722cd159dfa79
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20201121-00010001-jomo-000-1-view.jpg