※iza(イザ!)

 各地で成人式の中止が相次いでいるなかで、呉服レンタル・販売を手がける京都きもの友禅の対応が注目を集めている。あるネットユーザーの投稿をきっかけに、多くの人の感動を誘った。

 同社では、2021年の成人式が延期した場合はレンタル期間を延長し、中止またはオンライン開催となった場合は、振り袖を購入した客へはお祝いとして商品券を進呈、レンタル契約の客へはレンタルした振り袖一式を進呈するといった対応を行う。「成人式が中止となっても、人生の大切な節目となる二十歳に、着物に触れてほしい」という思いから、成人式の開催状況に合わせた対応を決めたという。公式サイトでは「あなたの地域の成人式がどのような形式になったとしても、どうか、ハタチをお祝いする気持ちは、縮小させたりしないでください」ともメッセージを送った。

 この対応は昨年12月24日に発表されたが、緊急事態宣言が再発令される見通しとなり、各地で次々と成人式の中止が決まったことも相まってツイッター上で注目を集めた。きっかけはあるユーザーの投稿で、同社の対応を紹介し「振袖レンタルした京都きもの友禅がこんな素敵な対応してくれていて感動してしまった」とツイート。このユーザーも今年の成人式に出席する予定だったものの中止の知らせを受けたという。同社の対応に「いつか普通の日常が戻ってきた時に笑って いただいた着物を着れる日が来たらいいなとその時を楽しみに過ごそうと感じました」と前を向いた。

 この投稿がツイッター上で拡散され、多くのユーザーの目に触れた。その反響は大きく「コロナで一生に一度、日本の伝統文化に触れる唯一の機会を失ってしまった方への京都きもの友禅の救済措置は素晴らしいね」「すごい勇気のある、勇気の出る対応だ…。こんなの、一生忘れない」「この優しさで救われる人いっぱいいるよ」「レンタル振袖を進呈って、思い切ったことするな」など、多くの人の胸を打った。

 同社の対応は称賛されているが、太っ腹ともいえる対応に「京都きもの友禅さんの対応すごいな。もう本気で経営厳しいんかなって思ってしまう」「成人式中止でレンタル振袖を進呈ってそれ、その会社来年以降大丈夫なのか…?」「レンタルした着物、あげちゃって在庫は大丈夫なのか…?」といった心配の声も少なくない。また「うわ!もらえるといいな思ったけどwレンタル言うても10マン以上するもんな ただ買っただけよな」「普通に現金で全額返金して欲しいと思ってしまう、、、」といった受け止めもあるようだ。

 ほかにも「成人式当日に金と着物持ってバックれた某会社とは雲泥の差だな」と、振り袖の販売・レンタル業者「はれのひ」が成人の日を前に突然営業を取りやめ、多くの新成人女性が晴れ着を着られなかった「はれのひ事件」を振り返る人も。また、相次ぐ成人式の中止に「今の若い人たちはコロナのせいで何もかも中止になって、本当に可哀想…」と胸を痛める人や「二十歳での成人式はできなくなっちゃったけど、いつか絶対みんなで会える機会を他の大人たちが作ってあげて欲しい」と願う声も見受けられた。

2021年1月5日 12時40分
https://news.livedoor.com/article/detail/19486193/