北海道内で8日、新たに181人の新型コロナウイルス感染と10人の死亡が確認された。感染者が100人を超えるのは3日連続で、180人を超えたのは27日ぶり。札幌市では94人が確認されるなど状況が改善せず、総数を押し上げている。感染者は計1万4314人、死者は計496人となった。

 感染者数は昨年12月下旬から減少傾向にあったが、一転して増加傾向にある。札幌市では90人台が2日続き、下げ止まり傾向から増加に転じた。

 市保健所の山口亮・感染症担当部長は「人の動きと患者数は連動する。人の流れは穏やかだったとはいえ、年末年始の帰省などで一定あった」と要因を分析。増加傾向は週明けごろまで続くと見る。

 新規感染者の内訳は、札幌市94人▽小樽市29人▽十勝管内11人▽函館市8人▽胆振管内6人▽音更町5人▽旭川市、北広島市、苫小牧市、釧路市、空知管内、上川管内各3人▽恵庭市、オホーツク管内、根室管内各2人▽帯広市、石狩管内、渡島管内、東京都各1人。死者は、札幌市の80〜90代の男女3人▽小樽市2人▽道発表分の70〜80代などの5人。

 音更町の住宅型有料老人ホーム「北勝館」では、職員と入所者計8人が感染するクラスター(感染者集団)が判明した。

 一方、国内最大規模のクラスターが発生した旭川市の旭川厚生病院は、中止していた外来診療について、緊急性が高い患者などに限り13日から再開する。【源馬のぞみ】

毎日新聞 2021年1月9日 08時53分(最終更新 1月9日 08時53分)
https://mainichi.jp/articles/20210109/k00/00m/040/019000c