先端が股(また)のように枝分かれした大根が、兵庫県三木市大塚の畑で大量に収穫された。近くに住む澤尾信之さん(76)が育てた約150本のほとんどが変形しており、近所の人から「マタコン」の愛称で親しまれている。

場所は五百蔵克三さん(66)=三木市=が所有する農地。澤尾さんはその一角を借り、第二の人生を豊かにしようと6年ほど前から農業を楽しんでいる。

ピーマン、なすび、白菜、キャベツなど多くの野菜を栽培するが、「まだまだ素人」と謙遜する澤尾さん。おいしい野菜をと試行錯誤を続け、昨年は鶏ふんや化成肥料などを例年以上にまいた。

冬になり、大根を収穫する時期を迎えたが、どうも様子がおかしい。抜いても抜いても土の中から出てくるのはマタコン。5キログラムほどの大きい大根も、見事に枝分かれしていた。澤尾さんは「石ころが土の中にあると変形しやすいと聞いたが、土に埋まっていないところから枝分かれしているからなあ」と首をかしげる。

大根を引き抜く度に「またか」とため息をつく澤尾さん。肥料の量に問題があったと分析し、「来年こそは、真っすぐな大根を育てたい」と意気込んでいた。

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