豚骨ラーメン店を展開する一蘭(福岡市)は5日、同社初となるカップラーメン「一蘭 とんこつ」を2月15日に発売すると発表した。1杯490円(税込み)と高価だが、「味にこだわった結果」(広報担当者)という。新型コロナウイルス感染拡大で来店客数が落ち込む中、自宅などで楽しめるカップ麺で売り上げをカバーしたい考え。

同社は20年以上前から食品会社などとカップ麺の研究を進めてきたが、麺やスープが一定の水準に達したため、今回の発売に至った。ノンフライ麺は歯ごたえとなめらかさの両立にこだわり、スープは粉末と液体の2種類を混ぜることで、店のような濃厚さととろみを再現した。麺とスープを強調しようと他の具材は入れなかった。

 コロナ禍で多くの飲食店は持ち帰り商品に活路を見いだしているが、麺類は時間がたつと味が落ちてしまうだけに、ハードルが高い。自宅でゆでる生麺とスープセットを販売するラーメン店も多く、一蘭も袋入り乾麺の販売に注力してきた。調理器具が不要なカップ麺の商品化により、巣ごもり需要の取り込みを狙う。店頭や同社通販サイトのほか、コンビニや量販店でも販売する
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