2021/02/11 17:21

 交際していた女性をヌンチャクで殴って死なせたとして逮捕されたものの、昨年11月に「責任能力に問題がある」との理由で不起訴となった男について、東京地検は10日、心神喪失者等医療観察法に基づく審判で東京地裁が責任能力を認めたとして、傷害致死罪で起訴したと発表した。

 起訴されたのは、無職の山本雄太容疑者(39)。起訴状などによると、山本容疑者は2018年11月6日、東京都世田谷区の自宅で、元交際相手の女性(当時37歳)の顔を鉄製のヌンチャクで殴って死なせたとしている。

 山本容疑者は昨年8月に殺人容疑で逮捕された。地検は山本容疑者が事件当時にアルコール依存症の治療を受けていたことを踏まえ、2か月間にわたり精神鑑定を実施。その結果、刑事責任を問うのは困難だとして、同11月18日、容疑を傷害致死に切り替えた上で不起訴とし、審判を申し立てた。

 一方、山本容疑者を鑑定入院させて調べた地裁は、「完全責任能力がある」と判断。これを受け、地検は9日に山本容疑者を傷害致死容疑で逮捕していた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210211-OYT1T50127/