京都市と京都府医師会は、28日から新型コロナのワクチン接種の予約を受け付ける新しいシステムの運用を始めましたが、
国からのワクチン供給が不安定になってきている影響で、予約の受け付けがほとんどできなくなっていることが分かりました。

市は、自治体への供給量を増やすよう、国に求めていくことにしています。

京都市は、京都府医師会と連携して、28日からかかりつけ医がいない人でも、市内の医療機関で個別接種を予約できる新しいシステムの運用を始めました。
しかし、開始から数時間で、7月以降の予約枠がほぼ提供できない状況となっていて、利用者からは予約できないなどの問い合わせが寄せられているということです。

予約枠がほとんど提供できない理由について、京都市は7月以降、国からのファイザーのワクチンの供給量が現在の半分程度に減る見込みで、
モデルナのワクチンについても2週間先以降の供給量が示されておらず、先行きが見通せないためだと説明しています。

このうちファイザーについては、京都市には5月下旬以降、2週間に一度のペースで、150箱、17万5500回分が供給されてきましたが、
7月上旬は118箱、下旬は80箱に減る見通しだということです。

また、これに伴い、京都市は7月13日以降に設置する予定の新しい会場での集団接種については、設置の延期も視野に対応の検討を始めました。

集団接種については、64歳以下の接種券が届いた人も対象にして、予約の登録の受け付けを始めていますが、
具体的な接種日時を案内できる時期が見通せなくなっているということです。

京都市医療衛生推進室の吉田就一 担当部長は、「医療機関の協力もあって、接種スピードがかなり加速していた中で、
ペースを落とさざるをえないのは残念だ。職域接種の影響で、モデルナのワクチンの供給量も見通せなくなっており、
国に対しては、自治体にワクチンをしっかり供給してもらえるよう要望していきたい。案内の時期が少し遅れるかもしれないが、
市民の方には焦らずにお待ちいただきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20210629/2010011068.html