群馬県は13日、新型コロナウイルスの感染防止と経済活性化の両立を図るため、10月にも開始する独自のワクチン接種証明を活用した県内旅行や飲食の需要喚起策を発表した。

専用病床の拡充など医療提供体制の強化も含め、計490億8654万円を追加する今年度一般会計補正予算案は、21日開会の県議会第3回定例会に提出される。


山本知事は臨時記者会見で「ワクチン接種の推進で日常生活の回復へ向けた準備が整いつつある。全国のモデルとなる取り組みを進めたい」と強調し、今後の工程表も示した。

1日時点で12歳以上の県民に占める2回のワクチン接種率は57%。県は8割以上の接種完了と緊急事態宣言の解除を前提に、独自の接種証明「ワクチンパス」(仮称)を10月中旬にも発行する。


パス発行に合わせて、停止していた県民対象の県内宿泊費や日帰り旅行代金の5000円割引キャンペーンを再開し、飲食店支援の「Go To イート」食事券についても、プレミアム率を25%から30%へ独自に上乗せして再販売する。

いずれも特典を得るには、パスで2回の接種が完了済みだと示すことが条件となる。接種を受けられない人には、PCR検査の陰性証明を代替とする。

パスは、無料通信アプリ「LINE」の県公式アカウントに接種券番号などを入力すると、スマートフォンの画面に本人の接種状況が表示される仕組みを計画しているほか、打ち終えたことが分かる接種券の提示も認める方針。

接種証明を活用した行動制限の緩和は国も準備を進めており、県は国との連携を検討する。

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2021/09/14 14:22
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