国内で初めてとなる新幹線の自動運転の実証試験が上越新幹線の区間で行われていて、17日にJR東日本が試験の様子を報道関係者に公開しました。

公開されたのは、新幹線E7系の回送車両を使った自動運転の実証試験で、JR東日本は、少子高齢化で将来的に運転士の不足も懸念されることなどから、開発を進めています。

新幹線の自動運転の実証試験は国内では初めてで、17日までの11日間、新潟市の上越新幹線の区間で終電後の深夜に行われてきました。

走行するE7系新幹線の12両には、ATO=自動列車運転装置が備えられ、およそ5キロの区間を10分間かけて走行し、17日は合わせて3往復しました。

実証試験では、トラブルなどに備えて運転士が立ち会っていますが、走行中、レバーなどに触れることはなく、発車や停車、速度の調整は、すべて自動で行われていました。

新幹線は通常の営業運転と変わらず、揺れはほとんどなく、試験で設定した最高速度の時速100キロ程度まで達したということです。

JR東日本次世代輸送システム推進センターの鈴木康明次長は「まずは無事にここまで来られてほっとしている。ただ、実用化に向けては、まだまだ課題も多く、長い道のりになるので、さらに頑張っていきたい」と話していました。

NHK NEWS WEB 2021年11月17日 11時15分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211117/k10013350821000.html