アフガニスタン東部ナンガルハル州で2019年12月4日、人道支援NGO「中村哲.html" class="TopicsLink" title="ペシャワール会のトピックスを開く">ペシャワール会」の現地代表、中村哲医師(当時73)ら計6人が殺害された事件で、アフガニスタン当局が事件1カ月前の段階で中村さんが狙われていることを察知し、中村さん側に注意を呼びかけた文書とされる画像を朝日新聞が入手した。

 文書の画像は、中村さんとともに亡くなった警察官マンドザイさん(当時36)の遺品の携帯電話から見つかったもので、事件の風化を危惧する妻が提供した。

 画像によると、文書は現地語の1枚紙で、事件22日前の11月12日付。情報機関がつかんだ脅威情報を、内務省を通じて中村さん側に伝えるものだった。

 文書はアフガニスタン政府と対立する隣国の機関を名指しし、その機関が「ドクター・ナカムラを殺害すると決めた」と指摘。中村さん側や地元警察などに対して、「移動中に攻撃される恐れがある」と警戒を呼びかけていた。

 文書の指摘と同じく、中村さんは事業地への移動中に犯行グループに襲われた。

 妻によると、警察官マンドザイさんは事件前に「中村さんが狙われている」と不安を口にしていたという。(乗京真知)

朝日新聞 2021/11/29 5:00
https://www.asahi.com/sp/articles/ASPCR5T89PC9UHBI02N.html?ref=tw_asahi