※4/3(日) 17:00 J-CASTニュース

 2022年3月、ある女性が苦闘の末に和解を勝ち取った。

 ことの発端は1年半前。自分になりすましたSNSアカウントが開設され、事実無根で侮蔑的な書き込みを複数投稿していた。勤務先からはひどく問題視され、働き始めたばかりだったが辞めざるを得なかった。

 弁護士に依頼して発信者情報開示請求をすると、加害者は友人だと判明した。動機はあまりにも短絡的で自己本位だった。

 「死のうかなってくらい辛かった」と振り返る女性。一部始終を聞いた。

■上司から「これ、あなた?」

「Twitterでなりすましの被害に遭い、私は仕事を失ってしまいました」

 「なるさわばしこ」名義でウェブデザインの仕事に携わる30代の女性は2021年7月、ツイッターでこう発信した。

 なるさわさんは大学卒業後に小学校の教員となり、昔から好きだったイラスト制作を仕事にするためフリーランスに転身した。2020年秋には知人の紹介で異業種への転職が決まった。職場は遠方にあるため引っ越しをし、パソコンを買い揃えたり資格取得をしたりと準備に忙しなかった。

 しかし、新生活はすぐに瓦解した。ある日上司に呼び出され、スマートフォンを不意に突きつけられた。「これ、あなた?」。画面には、見慣れないツイッターアカウントが映っていた。なぜか自身の実名、顔写真が登録されている。

 投稿欄をみてあ然となった。「創作活動では食べていけないからファンに春を売ってお金をもらっていた」と受け取れるような、事実無根かつ侮蔑的な書き込みが連なっていたためだ。

 アカウントの開設は、見計らったかのように就職まもない時期だった。勤務先の公式アカウントを唯一フォローしており、ツイートにはハッシュタグで社名まで添えていた。

 会社は過敏に反応した。「評判が命」の業界ということもあり、上司からは雇用継続が難しいと伝えられる。なるさわさんは自主退職を余儀なくされた。

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