2022.10.04(Tue)

京都新聞社

 人気テレビ時代劇「鬼平犯科帳」にも登場した京都府南丹市園部町竹井の摩気橋が老朽化し、7月中旬から車両通行止めになっている。管理する市は修繕を検討しているが、景観になじむ木製にするか、耐久性の高い鋼製などにするか、頭を悩ます。双方に一長一短があり、地元は「早急に良い案を出してほしい」と市に求めている。


欄干の腐食や橋を支える主桁のひび割れなど、老朽化が目立つ摩気橋(京都府南丹市園部町竹井)
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 橋は長さ25・6メートル、幅3・6メートル。現在の橋は1993年に設置された。小寺誠・元区長によると、摩気神社に至る参道の一部である摩気橋は「馬橋」とも呼ばれる。参拝する園部藩の侍が敬意を表して橋の前で馬から降りたことから、名が付いたという。

 造り酒屋だった山村家がそばにあるなど風情も豊かなこともあり、時代劇のロケ地としても知られ、京都で製作された多くの作品が撮影された。「鬼平」では、江戸の四季を表現したエンディング映像で、雨中に人々が橋を行き交う場面が撮影された。

 2003年に補修されたが、近年は欄干が腐ってぐらついていた。最近になって急速に状態が悪化し、橋を支える主桁に大きなひびも見つかったため、車両の通行を禁じた。

https://maidonanews.jp/article/14733840