教員採用試験の倍率が低下する中、文部科学省は、毎年夏に行っている採用試験の日程を春ごろに前倒しする案を示しました。

文部科学省によりますと、都道府県などで行われる公立学校の教員採用試験は、少なくともここ20年ほど、6月後半から7月にかけて1次試験が行われています。

このため、4月や5月に始まる国家公務員と地方公務員の試験や、6月に採用面接が始まる民間企業に先行され、教員採用試験の受験者の減少につながっているのではないかと文部科学省は分析しています。

19日に開かれた都道府県の教育委員会や大学などとの協議会で、文部科学省は、教員採用試験を4月から始める案と5月から始める案を提示しました。

早ければ、再来年度(2024年度)に行う試験から新日程を導入を促したいとしています。

文部科学省の担当者は会議のあと、「試験の前倒しだけで倍率が上がり、教員の質が高まるわけではないが、やれることから進めてほしい」と話していました。

この協議会は、来年5月ごろに試験日程の方向性について取りまとめたいとしています。

NHK NEWS WEB
2022年10月19日 16時35分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221019/k10013864021000.html