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2022年11月11日 5時48分

 ロシア軍が侵攻当初に支配下に置いたヘルソン市からの撤退を表明しました。プーチン政権にとって、今春のキーウ(キエフ)周辺からの撤退以来の打撃となります。ウクライナの反転攻勢が進んだ格好ですが、ロシア軍は撤退した先の川向こうに強固な陣地を築いているとも考えられ、南部戦線は膠着(こうちゃく)するとの見方もあります。

キーウ 11/10 23:43モスクワ 11/11 0:43

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■■■11月11日(日本時間)■■■

05:03(キーウ10日22:03)
ウクライナ軍が南部で41カ所の集落を奪還
 ウクライナのゼレンスキー大統領は10日夜のビデオ演説で、南部で攻勢を強めているウクライナ軍が41カ所の集落をロシア軍から奪還したことを明らかにした。

 ゼレンスキー氏はSNSに投稿した動画で、「今日は南から良いニュースがもたらされた」と述べ、南部での成果を明らかにした。その上で、「ウクライナの自由のために兵士の命が捧げられていることを忘れてはいけない」として、ロシアによる侵攻で犠牲になったウクライナ軍の兵士を悼んだ。




04:17(キーウ10日21:17)
ウクライナ国防相「ロシア軍の撤退には最低でも1週間」
 ウクライナのレズニコフ国防相は10日、ロシア軍が表明したウクライナ南部ヘルソン州を流れるドニプロ川西岸からの撤退について、「最低でも1週間はかかる」との見通しを示した。ロイター通信のインタビューに答えた。

 レズニコフ氏によると、ロシア軍はヘルソン州に4万人の部隊を配置しており、州都のヘルソン市やその周辺、ドニプロ川西岸に依然として残っているという。レズニコフ氏は「ヘルソンから1日や2日で部隊を撤退させるのは簡単ではない」と指摘した。

 ロシアが強めている「核の脅し」については「核を使うとは思わない」と発言。その理由について、ロシアによる最後の核実験が30年以上前だとした上で、「ロシアは核兵器の技術的な状態を把握していない」とし、「核兵器の使用はロシアにとって現実的な手段ではない」と述べた。




02:16(マドリード10日18:16)
スペインがウクライナに防空システム2基を追加提供
 スペインのロブレス国防相は10日、ウクライナに対して米国製の防空システム「ホーク」2基を追加提供することを明らかにした。ロイター通信などが伝えた。

 スペインはこれまでウクライナに「ホーク」を4基提供すると決めており、今回の決定を受け、6基提供することになる。ロブレス国防相はマドリードで記者団に対して、「北大西洋条約機構(NATO)とウクライナからの具体的な要求に応じるためだ」と述べた。

 ロシアは戦場で劣勢に立たされるなか、10月以降、ミサイルや無人機を使ってウクライナ全土の電力施設を集中的に攻撃している。ウクライナはインフラ施設を防衛するため、NATOなどに対して防空システムの追加提供を求めている。




01:41(ヘルソン10日18:41)
ロシア軍がヘルソン市のテレビ局を爆破
 ロシア軍が撤退を表明したウクライナ南部ヘルソン市で、電力施設やテレビ局が破壊されたと、同市を拠点にするニュースメディア「モスト」が10日、報じた。

 地元住民の証言をもとにしたモストの報道によると、ロシア軍は撤退を始める前に街のインフラ施設を破壊し始めた。テレビ局や市の電力施設が爆破されたとしている。

 ウクライナ・プラウダによると、ヘルソン市では通信障害も起きており、一部の地域でしか携帯電話が使えなくなっているという。

■■■11月10日(日本時間)■■■
https://www.asahi.com/articles/ASQC873DVQC8UHBI03B.html