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2022年11月13日 22時0分 Techinsight

結婚式で「死が二人を分かつまで」という誓いの言葉があるが、このほどアメリカで住宅火災によって亡くなった夫婦は死をも“分かつ”ことができなかったようだ。火災が発生した当時、夫は自分だけ逃げることを拒んで最後まで妻のもとを離れず、夫婦共に息絶えたという。『New York Post』『CBS News』などが伝えている。

米ミズーリ州ニュー・メルで現地時間10日午後に住宅火災が発生し、この家に住むケネス・ゼアさん(Kenneth Zerr、84)と妻のフィリスさん(Phyllis、84)が2階のバスルームにて遺体で発見された。今のところ出火原因は地下室にあった電化製品ではないかとみられている。

火災発生当時、ケネスさんは消防隊を呼ぶために緊急通報し、消防士が中に入れるように1階のドアを開け放った。そして2階に戻り、主寝室にあるバスルームで車椅子から落ちて床に倒れているフィリスさんを助けるため必死に彼女を抱き起こそうとした。しかしその間、炎は階下から2階の寝室にまで迫りつつあった。

通報を受けたオペレーターはケネスさんと電話が繋がったままにして安否を見守っていたが、ケネスさんがフィリスさんの救出に苦戦していることを知ったオペレーターは「今すぐ(自分だけでも)避難するように」と伝えた。しかしケネスさんは「妻を残して行くことはできない」と返し、自分だけ避難することを拒んだという。

その後、到着した消防隊は煙が立ち込める中、夫婦のいるバスルームまで辿り着こうとしたが、2階の床が崩れ始めたことからその場を離れるしかなかった。一方で夫婦も床が崩れて避難できず、バスルームから完全に動けない状態になってしまったのだ。

https://news.livedoor.com/article/detail/23193564/