北海道新聞 4/15(土) 7:00
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あえて激戦区に 「台風の目になる」

網走市内で飲食店5店を経営する「MID VILLAGE(ミッドビレッジ)」が6日、東京・浅草にオホーツク海のタラバガニや美幌産の米などを使ったレッドカレー専門店「CRAB RED(クラブレッド)」を開いた。

飲食店激戦区で台風の目になりたいと、メニューはタラバガニの足を丸ごと載せたレッドカレーのみ。「流氷が来る海のカニってこんなにうまいんだ、って伝えたい」。攻めの姿勢で、オホーツクの魅力を発信する。

同社の中村守宏社長(31)は、浅草出身。東京農大オホーツクキャンパス在学中の2007年、若者が楽しめる場をつくろうと市内にカフェバーを開店した。

卒業後も網走に残り、12年に法人化し、現在は焼き鳥店など計5店舗を経営する。

北海道産タラバガニのカレー一品で勝負 網走の実業家が東京進出 足を丸ごと、魚醤で味付け

開店当日、にぎわう「CRAB RED」の店内(同店提供)

オホーツク食材の魅力伝えたい

東京進出は、オホーツクの食材の魅力をより広く伝えたいと以前から模索していた。

オホーツク流氷館内で経営するレストランでカニを使ったカレーが好評なことから専門店として打って出ることを決め、仕入れ先や店舗物件を確保した。

「普通の業態では埋もれてしまう」と、メニューはクラブレッドカレー(1680円)のみ。ルーは網走産の魚醤(ぎょしょう)3種とタラバガニのだしで作り、米は美幌産ななつぼし。

十勝管内士幌町産の香味野菜パクチーも使う。好みでガーリックオイルやココナツクリームを追加できる。カニの足は殻を半分取り除き、手を汚さず無駄なく食べられるようにした。

中村さんは「東京出店は通過点。いずれは海外でも勝負したい」と意気込んでいる。