メキシコの罠に嵌ったタカタ、コストを求めて品質を捨てた
http://www.thutmosev.com/archives/18084513.html

タカタは2000年に主力工場を日本からメキシコへ移転し、
事実上メキシコのメーカーになっていた。

そこにあるのはコスト計算だけで、品質とか労働者のモラルとか、
メキシコはマフィアに支配された非合法国家である点は考慮されなかった。

タカタのメキシコ工場が稼動したのは2000年だが、その直前に文字通り問題が爆発した。
稼動させる直前の2000年3月30日に工場で大爆発が起き、爆発の原因は解明されず今も不明なままである。
死者は出なかったので特に対策もされず、1ヵ月後に何も無かったかのように生産は再開された。

つまりこれがメキシコ・クオリティである。

欧米や日本で大問題になる事でも、メキシコではどうでも良い。
一ヶ月操業が遅れた事でコストダウンと生産ノルマは非常に厳しくなった。
欠陥製品を直して出荷するのは社内規定違反だが、そうしなければノルマを達成できないので、
タカタ本社も知っていて見ない振りをした。
工場責任者だった男は「エアバッグの中に噛んだガムを捨ててあった」などとマスコミに話した。

生産ノルマを達成する為なら、どんな事でもこの工場では認められていた。
何故ならエアバッグなどというものは、事故を起こした時にか作動しない。
普段誰も気にする事が無いものであり、必要とした人間はだいたい事故で口を利けなくなるのである。

自動車メーカーがタカタに要求したのは値段だけで、安全性ではない。
エアバッグが上手く作動するという理由で自動車を選ぶ人は居ないから。

この工場が稼動した直後から、タカタ本社は欠陥を知っていたのである。
そしてタカタはめでたく、エアバッグで世界20%のシェアを得た。
タカタを採用した自動車メーカーも、エアバッグが安全かどうかに関心を持たなかった。