成年後見制度 利用進まず 民間シンクタンク調査
日本放送協会:2017年6月17日 4時39分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170617/k10011020871000.html

判断能力が十分でない人に代わり、弁護士などが財産を管理する成年後見制度について、民間のシンクタンクが認知症の人の家族にアンケートを行ったところ、利用しているのは全体の6%にとどまったことがわかりました。

成年後見制度は認知症などで判断能力が十分でない人に代わり、家庭裁判所に選任された弁護士や家族などが財産を管理する制度で、国が利用の促進を目指しています。

民間のシンクタンク、みずほ情報総研は去年10月、認知症の人の家族のうち、3年以内に預貯金の引き出しなど財産の管理を手伝ったことがある2000人を対象に、インターネットでアンケートを行いました。

その結果、「制度を利用している」と回答した人は全体の6.4%にとどまりました。

一方で、「制度は知っているが、利用するつもりはない」という人は、全体の半数を超える55.4%に上ったほか、「制度を知らない」という人も15.6%いました。

みずほ情報総研の小松紗代子コンサルタントは
「手続きを面倒に感じて、敬遠する人が多いと見られる。判断能力が十分なうちに財産の管理の方法を家族と話し合ってもらうことが大切だ」と指摘しています。