7/28(金) 20:39配信

 ◇厚労省の有識者検討部会

 子宮頸(けい)がんワクチン接種後の痛みや運動・知覚障害などについて議論している厚生労働省の有識者検討部会は28日、こうした症状に詳しい小児科医4人からの聞き取りをした。ワクチンを接種していなくても同様の症状があったとする計15例の報告があり、回復の経過などを検討したが、ワクチン接種と症状の因果関係などの議論は進まなかった。

 検討部会は今後、2013年6月からワクチン接種が推奨されなくなったことの影響を、データや論文から調べるとしている。

 この日の部会で、国立障害者リハビリテーションセンター病院の田島世貴・小児科医長は、過度の眠気や痛み、まぶしさを訴えた事例を紹介。原因について「身体・物理的なストレスだけでは症状は出ない。発達の特性、免疫、代謝の弱さなどがあると、ストレスがスイッチになっていろいろな機能が破綻するのではないか」との見方を示した。

 また、心身両面での治療に取り組んでいるという岡田あゆみ・岡山大准教授は「治療は日常生活の質を上げることが中心。原因を知ろうと検査を繰り返すと治療期間が長引いてしまうので、どこかで転換が必要だ」と指摘した。【野田武】


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