今年1〜6月の中国からの冷凍野菜の輸入量が前年同時期を12%上回る16万60トンになり、過去最高を更新するペースで推移していることが財務省の貿易統計で分かった。

小売り各社が総菜商品の拡充を進めていることなどから、ホウレンソウやトウモロコシ、ブロッコリーなどが前年を上回った。北海道の不作でジャガイモも大幅に増えた。輸入業者は「需要は底堅く、下期もこのペースが続く」とみている。

2016年は、前年比5%増の30万4415トンとなり、初めて30万トンを超え、過去最高を更新。今年はそのペースを大きく上回っている。

品目別では、ホウレンソウが2万728トンで前年に比べ15%増。01年のピーク時には満たないものの、中国産冷凍野菜の残留農薬問題が発覚した02年以来、上期では初めて2万トン台に上った。トウモロコシは1112トンで同18%増、ブロッコリーが1万2458トンで同5%増えた。輸入量の半数を占める「その他野菜」も8万6204トンと同12%上回り、過去最高を更新した。

ジャガイモは、北海道産が台風などの影響で減産し、同76%増の7661トンだった。

配信2017年08月23日
日本農業新聞
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