8月23日、米マクドナルドは、鶏肉でのヒト用抗生剤の利用抑制に向けた取り組みを2018年から世界中で開始すると発表した。写真は米コロラド州の店舗で1月撮影(2017年 ロイター/Rick Wilking)

米マクドナルドは23日、鶏肉でのヒト用抗生剤の利用抑制に向けた取り組みを2018年から世界中で開始すると発表した。耐性菌「スーパーバグ」の発生を抑えるのが狙い。

鶏肉の納入業者に対して、世界保健機関(WTO)が公表した重要な抗菌剤のリストに掲載された抗生剤の利用を減らすよう順次義務付ける。

18年1月からはブラジル、カナダ、日本、韓国、英国、欧州大陸で鶏肉にWTOリスト掲載の抗菌剤を利用することを中止。ただ、欧州大陸ではこの段階では一部の抗菌剤については利用を認める。

その後19年末までにオーストラリア、ロシアでWTOリストの抗菌剤の利用を停止し、欧州でも全面的に中止する。

他の全市場については2027年1月までに完全に利用を止める。

マクドナルドは「このスケジュールより前に利用を停止するのが目標だ」としている。

米国では医療的に重要度の高い抗生剤の7割以上が家畜向けに販売されている。科学者は、成長促進や疾病予防などの目的で健康な家畜に抗生物質を常時投与すると、スーパーバグが増えると警告している。

配信2017年8月24日(木)09時45分
ロイター
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8289.php