https://www.cnn.co.jp/m/travel/35106352.html

平壌(CNN) 米国民の北朝鮮への渡航が原則的に禁止される9月1日を控え、北朝鮮旅行を前倒しで決行する旅行者が目立っている。

米国のパスポートは1日以降、北朝鮮への旅行には使えなくなる。この措置は、北朝鮮行きのツアーに参加した米国人大学生が現地で1年半近く拘束され、昏睡(こんすい)状態で解放されたものの6月に死亡した問題を受けて、米国務省が今月初めに発表した。

北朝鮮のミサイル実験や米韓合同軍事演習をめぐって朝鮮半島情勢の緊張は続くが、米国からの旅行者は途絶えていない。

このほど北朝鮮へ向かった便も、通常よりやや空席が目立つ程度で、乗客の中には8人の米国人がいた。

北京に本社を置く北朝鮮専門の旅行社、高麗ツアーのサイモン・コッカレル氏も同機に搭乗していた。

これが165回目の訪朝だという同氏は、米国の渡航禁止措置について「北朝鮮に行ってみたいと思う人々だけでなく、米国人旅行者のことをよく知りたいと思っている北朝鮮の住民たちにとっても残念なことだ」と語った。

バージニア州在住の男性は「行くなら今しかないと思った」と話す。時間がなくて朝鮮語の勉強が間に合わなかったと嘆いていた。

首都ワシントンに住む元医師は、世界の調和をテーマに各国を旅行している。北朝鮮訪問は数カ月後に予定していたが、渡航禁止措置の決定を受けて前倒ししたという。

2017.08.27 Sun posted at 13:31 JST