http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/k10011120841000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_002

ハイビジョンの16倍という極めて鮮明な画質を持つ「8K」の家庭向けのテレビが、ことし10月に中国で、国内では12月に発売されることになりました。

「8K」はハイビジョンの16倍、「4K」の4倍と画質が極めて鮮明で、画面に目を近づけてもドットがわからないほどの臨場感や立体感が特徴です。

電機メーカーのシャープは8Kのモニターをテレビ局や映像制作会社など事業者向けに販売していますが、新たに家庭向けの液晶テレビを、まずことし10月に中国で、国内では12月に発売すると発表しました。

家庭向けの8Kテレビの販売は世界で初めてだということで、画面の大きさは70インチ、日本での販売価格は100万円前後になるということです。

業界団体のJEITA=電子情報技術産業協会によりますと、国内では去年の液晶テレビの出荷台数が474万8000台と前の年から7%減少し、メーカー各社は新たな製品の投入で消費者の関心が高まることに期待を寄せています。

シャープの西山博一取締役は「最高のものをいち早くお示しして8Kが広がる起爆剤になることを期待している。8Kを医療などの分野にも活用して産業の発展につなげたい」と話しています。

8Kの放送は来年12月にNHKのBSで始まり、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年には家庭でも広く楽しめるよう普及が期待されています。

今後の見通しは

8Kの放送は、NHKや、NHKと民放などが加盟する放送サービス高度化推進協会が、BSとCSで試験放送を行い、システムに問題がないか確認を続けてきました。
ただ8K放送を受信できるテレビやチューナーはまだ市販されていないため、一般の家庭で8K放送を見ることはできません。
来年12月にはNHKがBSで実用放送を始めますが、シャープはこれに合わせて8Kを受信できるチューナーも発売する計画だということです。

業界団体のJEITA=電子情報技術産業協会によりますと、8Kに対応したテレビは東京オリンピック・パラリンピックのに向けて、2019年以降、需要が高まることが予想され、2021年の出荷台数は18万台と見込んでいます。

8月31日 16時51分