大手自動車メーカーのホンダは、1日、タカタ製のエアバッグのリコールをめぐってアメリカの車の所有者から起こされていた集団訴訟で、経済的な損失への補償として日本円でおよそ670億円を支払うことで和解したと発表しました。

タカタのエアバッグをめぐってアメリカではリコールによって車が一時的に使えなくなったことなどで経済的な損失を受けたとして、車の所有者が自動車メーカーに補償を求める集団訴訟を起こしています。

こうした中、ホンダは、1日、6億500万ドル(およそ670億円)を支払うことで原告側と和解したと発表しました。

和解金のうち2億ドル近くはまだリコールに応じていない所有者への呼びかけなどの費用に充てられるほか、8000万ドルは車が使えない間に借りたレンタカーの費用など個人への補償に充てられるということです。

一連の集団訴訟では、ことし5月にトヨタ自動車とマツダ、それにSUBARUが、先月には日産自動車が原告側と和解していますが、リコールの対象車が多いホンダの支払額が最も大きくなっています。

ただアメリカ運輸省の道路交通安全局によりますと、修理されたエアバッグの割合はリコール対象全体の40%余りにとどまっているということで、自動車メーカーにとって原告側と和解したあともエアバッグの早期回収が引き続き課題となっています。

9月2日 9時06分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170902/k10011123441000.html