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肉用牛農場でのO157の保菌

腸管出血性大腸菌は牛をはじめとした反芻動物が保菌していることが知られています。
肉用牛における汚染実態では2007年に農林水産省によって全国的な調査が行われました。

406農場、2,436頭の肉用牛を調査した結果、O157が検出された農場が110農場−約27%、
牛の個体別にみると218頭−約8.9%でO157の汚染が認められています。

当院でも2012年に20農場、200頭の調査を行い、
8農場−40%の農場、28頭−14%の個体からO157が検出されています。

多くの場合、それぞれの農場間では異なる遺伝子パターンを持ったO157に汚染されており、
農場内は同じ遺伝子パターンのO157に汚染されていることがわかりました。
このことは一度肉用牛農場内にO157が汚染するとその農場内の牛に汚染が広がることを示しています。