http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170929/k10011161191000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_003

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のトップが28日、NHKのインタビューに応じ、24日に行われたドイツの連邦議会選挙で難民受け入れに反対する新興の右派政党が躍進するなか、メルケル首相が引き続き、難民受け入れに寛容な政策を堅持していくことに強い期待感を示しました。

ドイツで24日に投票が行われた連邦議会選挙では、メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟が第1党の座を維持したものの大幅に議席を減らし、難民の受け入れに反対する新興の右派政党「ドイツのための選択肢」が躍進しました。ヨーロッパ諸国の中でも難民の受け入れに寛容な姿勢を示してきたドイツの難民政策が今後、変化するのか、注目されています。

UNHCRのトップ、グランディ国連難民高等弁務官は28日、ジュネーブの本部でNHKのインタビューに応じ、「ドイツだけでなく、難民受け入れに反対する右派政党がヨーロッパ全体で台頭していることは憂慮される事態である」と懸念を示しました。そのうえでグランディ高等弁務官は、「メルケル首相が引き続き強い指導力を発揮することを強く期待したい」と述べ、ドイツが、国内に受け入れる難民の数に上限を設けないなど、人道主義を重視する政策を進めていくことに期待感を示しました。

ヨーロッパには、依然としてアフリカや中東から多くの難民や移民が海をわたってきており、国連は、ドイツが難民への支援で引き続き中心的な役割を果たすことを期待しています。

9月29日 5時52分