文化遺産の保護活動に取り組む米国の「ワールド・モニュメント財団」(本部・ニューヨーク)は16日、建築家・丹下健三(1913〜2005年)が設計した香川県立体育館(高松市)を「危機遺産リスト」に登録したと発表した。

 日本では広島県福山市の「鞆ともの浦」や京都の町家などに次いで9か所目。

 体育館は1964年建設の鉄筋コンクリート3階建て。瀬戸内海の船をイメージし、屋根の両端が大きく反り返ったユニークな姿で親しまれてきたが、香川県教委が、耐震性など安全性に問題があるとして2014年に閉鎖している。

 耐震工事は多額の予算がかかることから断念し、別の体育館建設を計画。このため、県内の建築士らが「取り壊しの可能性がある」として、今年2月、同財団に登録を申請し、同財団はデザイン性などが日本の近代建築として重要と評価したという。

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