日本新聞協会の第70回新聞大会が17日午後、新聞、通信、放送各社の代表者らが参加し広島市で開かれた。同協会会長の白石興二郎・読売新聞グループ本社会長のあいさつの後、「言論・報道活動を通じて、国民の安心・安全な生活に寄与するとともに、自由で平和な社会の実現を目指す。新聞に課せられた責務を胸に刻み、ジャーナリズムの公共的な使命を果たすことを誓う」との大会決議を採択した。

 その後の研究座談会は白石氏の司会で岡田直敏・日本経済新聞社社長、広瀬兼三・北海道新聞社社長、岡谷義則・中国新聞社社長、柴田建哉・西日本新聞社社長をパネリストに新聞報道のあり方を議論。岡田氏はフェイク(偽)ニュースについて「ニュース全体の信頼感を損ねている」としたうえで「記事の分析力で違いを際立たせることで競争力を持つことが大事だ」と話した。他の参加者からはフェイクニュースについて「理性や寛容、多様性が崩れる危機感がある」との声が出た。

 新聞協会賞の授賞式では西日本新聞社の「博多金塊事件と捜査情報漏えいスクープ」など5件を表彰した。

配信2017/10/17 20:03
日本経済新聞
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