2017.10.30 19:42

 京阪ホールディングス(HD)が30日発表した平成29年9月中間連結決算は、売上高にあたる営業収益が前年同期比1・8%増の1437億円で過去最高となった。最終利益は同4%増の125億円。鉄道事業は、京都方面へのインバウンド(訪日外国人)需要が堅調で、8月に運行を始めた座席指定の有料特急車両「プレミアムカー」も順調に客足を伸ばした。

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 本業のもうけを示す営業利益は同9・1%減の157億円。今年4月に介護事業の子会社を売却した影響などで減少したものの、一昨年、昨年に次ぐ歴代3位と好調だった。

 プレミアムカーは淀屋橋−出町柳間で、8両編成の特急に1両を組み入れて運行している車両で、8月20日に運行を開始した。乗客は区間に応じて400〜500円の座席指定料金(特別料金)を支払う。平日の乗車率は7割弱、土日は8割程度と好調だ。担当者は「ゆっくり座って出かけたい乗客の需要が、予想より高かった」と話している。

 特別料金の収入は上期の8、9月だけで5200万円。通期では当初予測を3割程度上回る利用者約60万人、2億7千万円を見込んでいる。

 一方、8月21日にサービスを開始した通勤・通学客向けの座席全席指定の淀屋橋行き列車「ライナー」は、乗車率が枚方発が5割、樟葉発が3割程度にとどまっている。知名度が低く、ダイヤにも改善の余地があるといい、てこ入れを図る。

 このほか、定期券による収入は同1・6%増の84億円だった。担当者は「雇用が回復し、回数券から定期券への切り替えが進んでいるのではないか」と話している。

http://www.sankei.com/smp/west/news/171030/wst1710300081-s1.html