適量の千倍の成分を含む飲み薬を誤って出され、意識障害を起こしたとして、東京都中央区の男性(51)が薬局に約7100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、約360万円の支払いを命じた。

 後藤健裁判長は、薬局の調剤ミスを認め「原告の精神的苦痛は大きい」と指摘した。

 判決によると、男性は2007年3月、のどに違和感を訴え中央区の病院を受診。唾液や胃液の分泌を抑制する「硫酸アトロピン」を含む粉薬を処方された。

 処方箋は、1包当たりの硫酸アトロピンを0.5ミリグラムと指定したが、近くの薬局で薬剤師が単位を取り違え、0.5グラムとして調剤した。

配信2017/10/30 21:12
共同通信
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