ニューヨーク・マンハッタン南部で31日夕(日本時間11月1日早朝)、ピックアップトラックが自転車専用道に突入し、
ニューヨーク市当局によると、8人が死亡、11人が重傷を負った。ニューヨーク市警は容疑者の男を拘束した。
トランプ米大統領は声明で「卑劣な攻撃」と非難し、米連邦捜査局(FBI)もテロ事件として捜査を始めた。

米メディアによると、拘束されたのはウズベキスタン出身のサイフロ・サイポフ容疑者(29)で、
米南部フロリダ州やニュージャージー州に住んでいた。

一部メディアは容疑者がアラビア語で「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだとの目撃証言を伝えた。

米ニューヨーク・タイムズ(電子版)は犯行に使われた車両近くで、
過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓うメモが見つかったと報じた。

現場はマンハッタン島の西を流れるハドソン川沿いに設けられた自転車専用道で、
2001年の米同時テロで倒壊したワールドトレードセンターの跡地に近い。
容疑者のトラックは自転車や歩行者を次々とはねて大破した。
容疑者は模造銃を所持していたため、警察は発砲して拘束した。
ニューヨークの日本総領事館によると、31日夕時点で日本人が巻き込まれたとの情報はない。

31日夜にはマンハッタン中心部で大規模なハロウィーンパレードが計画されていた。
多くの人出が予想されるパレード直前の惨事となったが、パレードは厳戒態勢の中で決行された。

トランプ氏は31日、ツイッターで「神と米国はあなたたちと共にある」と述べ、犠牲者と遺族に追悼の意を表した。
さらに容疑者のイスラム過激派とのつながりが疑われるなか、
ISが「我々の国に帰還したり入国したりすることを許してはいけない」と投稿。
国土安全保障省に入国審査の強化を指示したことも明らかにした。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2297038001112017000000/