http://www.sankei.com/smp/west/news/171102/wst1711020012-s1.html
大阪府内で薬局が狙われる窃盗事件が今夏以降、約30件相次いでいることが1日、捜査関係者への取材で分かった。被害総額は400万円以上に上る。現金のほか医療用麻薬が盗まれるケースもあり、大阪府警は警戒を強めている。

 1日午前3時35分ごろ、大阪府貝塚市の「関西薬局貝塚支店」で防犯センサーが作動。警備員が駆けつけたが、手提げ金庫が盗まれていた。金庫は調剤室の棚に保管されており、中にはオキシコンチン錠などの医療用麻薬が入っていた。

 薬局を狙った窃盗事件は、8月10日の富田林市内を皮切りに、大阪市や堺市など府内15市1町で計約30件発生。現金被害は約340万円だが、調剤室などに保管されていたモルヒネなどの医療用麻薬が盗まれるケースもあり、物品被害は約100万円に上る。

 週末の未明から早朝にかけての被害が多く、府警は薬局を狙った同一犯による連続窃盗事件の可能性もあるとみて捜査している。

 医療用麻薬は、痛みの激しいがん患者らの鎮痛薬として処方されているが、痛みがない状態で乱用すれば依存に陥る危険もある。大量に服用すると、死に至ることもあり、販売には免許が必要。府薬剤師会は防犯態勢を強化するよう呼びかけている。