http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171106/k10011211691000.html

横田めぐみさんなど北朝鮮に拉致された被害者の家族が、日本を訪問している
アメリカのトランプ大統領と6日面会します。
北朝鮮の核とミサイルの問題に注目が集まる中、家族はこの機会に拉致問題の
存在を強く訴え、早期帰国に向けた協力を求めることにしています。

面会は6日午後、東京の迎賓館で行われ、家族会代表で田口八重子さんの兄の
飯塚繁雄さんや、中学1年の時に拉致された横田めぐみさんの母親の早紀江さん、
それに一緒に拉致された母親の消息がわかっていない拉致被害者の曽我ひとみさん
などが出席することになっています。

被害者家族とアメリカの大統領との面会は、平成18年のブッシュ大統領、
3年前のオバマ大統領に続いてで、家族は40年にわたり肉親との絆が絶たれたままで
あることや高齢化が進み解決まで残された時間が多くない実情を伝えることにしています。

また北朝鮮の核とミサイルの問題に注目が集まる中、この機会に拉致問題の存在を強く訴え、
早期帰国に向けた協力を求めることにしています。

家族は「大統領との面会がゴールではない」としていて、6日の日米首脳会談で拉致問題に
ついてどのような意見が交わされるか注視するとともに、被害者の帰国に結びつく
日本政府の主体的な取り組みを、引き続き求めていくことにしています。

これまでの米大統領との面会は

拉致被害者の家族がアメリカの大統領と面会するのは、今回のトランプ大統領で3人目となります。

最初の面会は平成18年。当時のブッシュ大統領がおよそ30分間、横田めぐみさんの母親の
早紀江さんと弟の拓也さんとの面会に応じました。

大統領がホワイトハウスの執務室に外国の民間人を迎えるのは異例で、
「就任以来、最も心動かされる会談だった。どんな母親でも同じ立場に置かれれば娘との
再会を望むだろう」と述べたうえで、北朝鮮を非難し解決に向け協力する考えを示しました。

2度目の面会は平成26年に来日した当時のオバマ大統領と、今回と同じ東京の迎賓館で行われました。

およそ10分間非公開で行われた面会には、家族会代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さんと、
横田めぐみさんの両親の滋さん、早紀江さんの3人が出席し、オバマ大統領は
「2人の娘を持つ親として最愛の子どもを拉致された気持ちはよくわかる。支援したい」と応じました。
また早紀江さんがめぐみさんの写真を見せると、大統領自身も直接手に取ったということです。

被害者家族のうち横田早紀江さんは、平成18年以降この11年間に3人の大統領と面会することになります。